痛快なりゆきローカルメディア

じゅんさい沼で収穫(大谷地沼) | 村山市

 
この記事を書いている人 - WRITER -
第1回・第2回CLIP山形編集長選抜総選挙1位、JRRC日本ラーメンライス評議会会長、JUA日本鰻重協会会長、全国いが餅選手権大会代表理事会長。 自称フランス人

どこを見ても真緑色の超巨大な田園風景の中、そば屋にでも行こうかとプラプラしていたら、近くに沼があって何かのイベントでもやっているような光景がありました。

沼の水面までもが緑色で覆われていて、黒い蝶が舞う中、ずいぶん汚れた沼に手を突っ込んでいる悪趣味な人たちがいると思いきや、聞いてみたら「じゅんさい」を収穫しているのでした。

junsai5

じゅんさいは、水がきれいな浅い沼地に生息します。汚れた沼なんてとんでもなかったのです。

junsai4

実はこの沼、江戸時代から採取が続いているのだとか。一度、絶滅の危機に陥るなどありましたが、綺麗な水が入るよう整備されて復活しています。

現在は大高根じゅん菜採取組合が年2回沼の雑草とりを行うなど、じゅんさいの維持・確保に努めています。

六月から始まる採取の時期には、観光客が大勢やってきて昔ながらの箱舟に乗っている姿を見かけます。

junsai7

日本の美しい原風景を眺めながら、隣のそば屋でじゅんさいを食べつつ初夏の風物詩に浸ってみてみるのもオツなものです。

全国的にも珍しい天然のじゅんさいは、ヌル(寒天質)が非常に多く、のどごしがツルンとして清涼感があり、一度はハマる事でしょう。

junsai111

漢字で”蓴菜”と書きます。ハスのように水の中で成長するのですが、根を食べるハスとは違ってじゅんさいは新芽を食べます。 そしてこの新芽は表面が透明の粘液で覆われています。

納豆やなめこなど、粘りやぬめりのある食べ物はとても体にいことが古くから知られています。 じゅんさいはビタミンB12が豊富で、古くから食べられており、その歴史はなんとあの「古事記」や「日本書紀」にまで遡ります。

大谷地沼では日常ではなかなかできない里山の生活に触れながら、涼しい沼の上でじゅんさいの収穫をし、そのあとは味覚でそのおいしさを味わう、という贅沢でどこか懐かしい家族そろっての余暇を経験することができます。

 

名称 じゅんさい沼(大谷地沼)
じゅんさいぬま(おおやちぬま)
電話番号 0237-57-2258/村山市大高根じゅん菜採取組合
所在地 山形県村山市田沢新西
駐車場 あり
6月~8月
備考 直売所有り

 


広告
この記事を書いている人 - WRITER -
第1回・第2回CLIP山形編集長選抜総選挙1位、JRRC日本ラーメンライス評議会会長、JUA日本鰻重協会会長、全国いが餅選手権大会代表理事会長。 自称フランス人

Copyright© CLIP山形 , 2024 All Rights Reserved.