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上山市民俗行事「奇習 加勢鳥」:奇界遺産に値するクレイジーさは、一般参加を募集するほどだった。

 
奇習 加勢鳥
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第1回・第2回CLIP山形編集長選抜総選挙1位、JRRC日本ラーメンライス評議会会長、JUA日本鰻重協会会長、全国いが餅選手権大会代表理事会長。 自称フランス人

高畠駅前の「まほろば冬咲きぼたんまつり」を見た次の日なので、姿形が似ている加勢鳥は何か繋がりはあるんだろうか?恐らく何もないでしょうけど。

加勢鳥とは?

江戸時代初期、約400年前から伝わる「ケンダイ」というミノをかぶった踊り手の若者たちが五穀豊穣、火の用心、家内安全、商売繁盛を祈る上山伝統の民俗行事です。

上山城をスタートし、「カッカッカーのカッカッカ、五穀豊穣ほうじょう、火の用心」などと掛け声をあげながら、温泉街など市内を練り歩き、防火を願って勢いよく手桶から祝いの水をかけられます。

カセ鳥

カセ鳥

加勢鳥の歴史と由来

加勢鳥は、五穀豊穣・家運隆盛をもたらす歳神様の来訪行事で、「小正月に遠い土地からやってくる神の声によって一年の豊かさを祝う」という信仰から生まれたと考えられ、「御前カセ」と「町方カセ」が行われていました。

御前カセは、寛永年間に始まり、毎年旧正月の十三日、上山城に昇殿を許された高野村の若衆三人が、御前で加勢鳥を披露。御殿では新しい手桶と柄杓で加勢鳥に水をかけ、酒と銭一貫文でねぎらいました。

一方の町方カセは、十五日、周辺部の各村から集まった若衆が、商家の連なる町中の門々を歩き回り、出迎える町の若衆は裸になって手桶の水を争うようにかけ、町人たちは火伏せや商売繁盛を祈願してご祝儀を出し、酒や切り餅を振る舞いました。

祝い水…江戸時代の大火の際、火喰い鳥が空を舞い類焼させたように見えたことから、鳥に水をかける加勢鳥は火伏の意味が込められています。水にあやかって水商売の繁盛を願う行事としても大切にされてきました。町の各商店・旅館では、商売繁盛・家内安全・火の用心を願って加勢鳥に水をかけます。

加勢鳥のワラ…神の化身である加勢鳥。そのケンダイから抜け落ちたワラ一本一本に神が宿ると考えられており、縁起物とされています。また、加勢鳥のワラで女児の髪を結うと、黒髪の豊かな美人になるといわれています。

出典:かみのやま温泉

見た目は、昔懐かしカラカッサ(ファミコンソフト・忍者じゃじゃ丸くん)みたいですね。

カラカッサ

カラカッサ

寒さとの戦い

温泉街にいたら偶然、遭遇しました。ケンダイをかぶった踊り手の若者は、寒くてリズムが狂ったり、足元がグラついています。

途中、2人で1組になる場面があるのですが、奇数なので余った人は一人で回るようです。

踊りが終わると急いでミノをトラックに積んで、震えながら温かいバスに乗り込みます。中には女性や外国の方もいました。男性は上半身裸で、乳首にテープを貼っています。痛そう。

怒られそうなのでその場面は撮影しませんでした。

防火を願って水をかけるそうですが、この場面では誰もかけていませんでした。気の毒すぎて水をかける気にはなりません。

参加しませんか?

この加勢鳥はなんと、一般参加が可能なのです!飛び入り参加OKにしたらいいのに。

加勢鳥

加勢鳥

JRかみのやま温泉駅前では、加勢鳥グルメが販売されています。加勢鳥を見た後に元祖カセ鳥鍋(限定150食・500円)や、フランクカセ鳥(限定150本・300円)を食べるとは、なんてオツなんでしょう。

名称 上山市民俗行事「奇習 加勢鳥」(きしゅう かせどり)
開催地 上山市内
開催日 2月11日(毎年)
開催時間 10:00~15:30
料金 なし
問合せ TEL.023-672-0839(上山市観光物産協会)
備考 参加希望者は上記問い合わせへ

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