長井あやめまつり:花菖蒲を100年以上守り続ける不屈の市民がいた
長井市のあやめ公園で開催される「長井あやめまつり」を訪れました。
3.3haの公園内に500種100万本のあやめ(花菖蒲)が咲き、日本有数規模の「あやめ公園」になっています。
なかには「長井古種」といわれる「あやめ公園」でしか見られない品種もありますが、そんなことは知らずに訪れました。
1962年(昭和37年)、あやめ公園で新品種を発見し「長井古種」と命名されました。
他に長井系といわれる品種があります。片親に長井古種を持ち、古種・江戸系・伊勢系・肥後系との交配で誕生したものです。
花びらが紫色の種類は多く、品種名に「紫」が付くケースが多いので探してみましたが「紫艶」というのはありませんでした。特に桂文枝さんとは関係ありません。
咲く姿は日本的ですが、ロシアとのハーフ種「沿海州」を見つけました。
ロシアの沿海地方にある「ハナショウブ」と「小仙女」という品種を掛け合わせたものです。
でも日本的なので「優雅」「雅やか」といった言葉が似合います。
見頃を迎える6月中旬から7月上旬にかけて「あやめまつり」が開催されます。ピークは6月後半で梅雨の時期と重なったりするので、「満開で晴れた日」はたくさんの人で賑わいます。
2017年の「あやめまつり」は6月10日~7月5日まで開催され、期間中はライブ、黒獅子舞、野点茶会、赤ちょうちん屋台など様々なイベントが行われます。
1910年(明治43年)、地元横町に住む金田勝見が杉林跡地に野生のあやめ数十株を植え、茶会を開き人を招いたのが始まりと言われます。
その後、杉林を伐採した空地に花菖蒲(あやめ)を植え、現在の公園の原型が作られました。
戦時中には食糧難から増産畑になり、その際に園内に植栽されていた花菖蒲を市民が保存しました。
終戦になると再びその苗を公園の復興のために戻しています。
このように長井市のあやめ公園に咲くあやめは100年以上もの間、市民の手によって守られてきたのです。
名称 | 長井あやめまつり(ながいあやめまつり) |
期間 | 毎年6月中旬~7月上旬 |
規模感 | ☆☆(中) |
見頃 | 6月後半 |
開園時間 | 9:00~18:00(イベント時は夜間営業あり) |
料金 | 大人:500円(400円) 小人:200円(100円) ※()内は、団体料金(20名以上) |
定休日 | なし |
駐車場 | あり 無料 |
問合せTEL | 0238-88-5279/長井市観光協会 |
所在地 | 山形県長井市横町5(長井あやめ公園) |