姥湯温泉 桝形屋:秘湯中の秘湯は標高1,300メートル、県内最高地に湧く温泉だった。
冷や汗道路
国道13号の栗子峠、福島との県境辺りから山中(県道154号)に向かってひたすらのぼります。
はじめは道幅が広いので楽に進みますが、徐々に細くなって車1台分やっと通れるとなると、晴れた日なのに気分は暗くなります。
平日でも時々対向車がやってきて、この細い道に大きいワゴン車で通るなんて、と関心している暇などありませんでした。
ガソリンは十分に詰めておくべきで、通常30㎞/Lで走行しているハイブリッド車は20㎞/Lまで燃費が落ちます。
崖と隣り合わせというか、死と隣り合わせの道路に気をつかい、ガソリン不足の警告が鳴って相当焦ります。
こんなところでガス欠したらシャレになりません。
エアコンを止めて、できるだけ低燃費な走行を心掛け、帰らず進む決断をします。
上り続けて約50分経過しただろうか、急に駐車場があらわれます。
まだ続く道
桝形屋の駐車場でした。ここに駐車してからあとは徒歩になりますが、根性ある人は峠駅から2時間半くらい歩くらしいです。もの好きというか。
ようやく到着したものの安堵する暇もなく、徒歩でつり橋を渡ることになります。
ミシミシと音がして、一人で渡っても少し揺れるので、ここまで来て帰りたくなる人もいるはず。
秘湯中の秘湯
旅館に向かう途中で目に入る渓谷を目にするとまさに秘境、秘湯であると実感するようになるでしょう。
そして、歩きながら宿泊がよかったと後悔するのです。帰り道を考えると泣きたくなります。
入り口で入浴料を支払い、そのまま屋内に入らず建物沿いに前に進みます。
日帰り入浴者は露天風呂のみとなります。
トイレはあるのでご安心を。
先に進むと案内パネルがあり、右は女性専用風呂で、左は混浴となり男専用はありません。これらは時間帯によって入れ替わります。
絶景の渓谷湯
この時の混浴風呂は2か所あり、薬師の湯と山姥の湯でした。
薬師の湯はこんな感じ。
脱衣所は山姥の湯の目前にあり、この日は誰もいない独泉を確信するのでした。
目の前に赤色と灰色のゴツゴツした巨大渓谷が見えて、とても解放感ある中でお湯に浸かります。まさに絶景。
ここが標高1,300メートル、県内最高地に湧く温泉か、と知ったようなことを言いながら。
蔵王温泉似?
硫黄泉特有のお湯は白濁してタマゴ臭を有し、酸性が強いPH2.6なので舐めるとレモン味がして、強めの酸性なので鉄分が含まれるのも当然ながら蔵王温泉と似ている。
成分溶存800㎎弱なので単純温泉となり、PH1.4の湯もある蔵王に比べるとマイルドで刺激がなくて入りやすい。
肌ざわり滑らかでツルスベ感があり、蔵王のような吸い付く感じや肌にペタッとする感じはなくてサッパリしている。
源泉は51℃と熱いものの、湯舟は体感40℃くらいになっているので温めに感じる人もいるかも。
景観が美しすぎる県内の露天風呂は、蔵王温泉大露天風呂か桝形屋の「2大巨頭」といえるほど評価されるに違いない。
姥湯温泉の現状
山奥なので携帯電話は繋がりにくく、最近はドコモのみ繋がるようになりました。
電気は自家発電。
1533年の開湯で、現在のご主人は17代目に当たるそうです。
日帰り入浴は15時半までの受付となり、途中に街灯はないので暗くなったら崖に落ちるでしょう。
また、冬期間はたどり着けないので休業となります(11月上旬から翌年4月下旬)。
※写真はすべてフォロワーさん提供
秋に再訪
この時期になると平日でもお客が多くなり、紅葉狩りをしながらの入浴は格別なものとなるでしょう。
詳細情報
以下、主に日帰り入浴者向け情報。
施設名 | 姥湯温泉 桝形屋(うばゆおんせん ますがたや) |
URL | http://www.ubayuonsen.com/ |
ジャンル | 旅館 |
住所 | 山形県米沢市大沢姥湯1 |
アクセス | 車の場合、米沢駅から1時間20分 徒歩の場合、峠駅から2時間30分 |
電話番号 | 0238-35-2633(案内所) |
源泉 | 姥湯源泉 |
泉質 | 酸性・含硫黄-単純温泉 |
効能 | 一般的適応症のほか アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、糖尿病、表皮化膿症、慢性湿疹 |
料金 | 大人600円 子供300円(3歳以上小学生まで) |
営業時間 | 9:30~15:30 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 〇 |
源泉掛流し | 〇 |
サウナ | × |
露天風呂 | 〇 日帰り入浴者は内湯なし |
貸切風呂 | × |
休憩所 | 〇 要予約(有料プラン) |
食事処 | 〇 要予約(有料プラン) |
マッサージ | × |
手ぶらデータ | 特になし |
備考 | 鍵付きロッカーなし |