寒河江八幡宮流鏑馬奉納:馬上から放つ華麗な射手の姿に魅了される
寒河江まつりで開催された流鏑馬(やぶさめ)を見たら、大変感動してしまったので記事に残そうと思います。
昔、寒河江八幡宮の記事を書いていました。忘れてたけど。
寒河江八幡宮について
過去記事から一部引用
寒河江八幡宮は、平安時代の寛治7年(1093年)の昔から寒河江市街地の六十里越街道の沿道にある神社で、現在では寒河江市観光の名所となっています。
寒河江八幡宮の祭神は誉田別命(応神天皇)で、別名を八幡神といい、「出羽国風土記」によると東北地方を舞台とした平安時代後期に起きた前九年の役のとき、源頼義・源義家親子が八幡神に戦勝を祈願して勝利したことから、現地に八幡神社を創建したことに始まると伝わります。
八幡宮の本殿は江戸時代の貞享3年(1686年)の建物で、拝殿は安永4年(1775年)の建築となっており、寒河江を代表する古建築です。
そもそも流鏑馬って?
主に神社の祭事などで行なわれ、騎手が走る馬に乗りながら的に向けて矢を射る鎌倉武士の伝統を受け継ぐ神事です。
馬を馳せながら矢を射るところから、矢馳せ馬(やばせうま)と呼ばていたのが「やぶさめ」と呼ばれるようになっていったといわれます。
寒河江八幡宮流鏑馬について
室町時代に寒河江城を大修築して城下町を整備したころ、この八幡宮に馬場が作られていた。おそらく大江広元氏は、寒河江城の西方に八幡宮を奉り、鎌倉八幡宮で行われていた8月15日の放生会の流鏑馬儀礼を取り入れたものであろう。この祭は、生きている鳥や魚を放って神仏を供養し、弓馬の競技によって神意を占うものであった。出展:寒河江八幡宮
鎌倉時代から伝わる県指定無形民俗文化財で、古式流鏑馬と作試し流鏑馬が行われます。
古式流鏑馬
今年(2018年)は男女9人が射手を務め、古式流鏑馬は3つの的に矢を放ち、全部的中させた射手には、京参乗(きょうさぬり)と呼ばれる白い布とお酒一升が贈られます。
寒河江八幡宮の馬場は約200メートルあり、約60メートル間隔で的が設置されています。
馬もナーバスになるらしく、乗馬の技術も必要で射手はかなりの熟練者なのでしょう。
矢を的に的中させると観客から歓声と拍手が沸き起こります。
女性の射手の華麗な姿は美しく、観客を魅了します。誰が見ても感動するはず。
近くにいたお爺さんは「今の人は上手いね」というと、隣のお爺さんに「お前に何がわかるんだ」とツッコまれていた。
作試し流鏑馬
作試し流鏑馬は「三頭の馬が疾走しその順位で稲作の作況を占なう」という全国唯一のもの。
一の馬、二の馬、三の馬をその順序に走らせる。
観客は何が起こるかわからない人も多く、首を出して興味津々であった。
そりゃ、走り始めた順番通りに終わるだろうと思いきやそうでもない。
一の馬が勝つと来年は早稲、二の馬が勝つと中稲、三の馬が勝つと晩稲が豊作になるとされる。
作試し終了後、奉納された竹製の矢を観客へ放り投げていた。思わずもらってしまった。
神棚にでも置いておこうか。
日程
毎年9月15日 | 古式流鏑馬 | 16時~ |
毎年9月16日 | 古式流鏑馬 作試し流鏑馬 | 16時~ 17時~ |
場所
寒河江八幡宮境内の馬場
寒河江高校が目の前にあり、校舎から望遠で撮影したら凄いかもしれないと想像してしまう。
馬場にはトイレが設置され、とても便利。隣の沼にはスイレンが咲いていた。
流派など
武田、小笠原、三浦などの流派や、地域の保存会などに受け継がれたり、最近はスポーツ流鏑馬などもある。
5月は寒河江でスポーツ流鏑馬があるので、来年取材してみたい。
古式に則ったのは武田と小笠原の2つのみ。
流派の違いというのは衣装や笠の違い、矢の本数、式次第や射法など所作の違いがあるようです。
武田流
檜(ヒノキ)で編んだ綾檜笠(アヤヒガサ)と、家紋の入った黒色の射籠手がわかりやすく、コレがカッコいい。
小笠原流
藺草(イグサ)で編んだ綾藺笠(アヤイガサ)で、射籠手は金蘭となる。
最後に
女性射手の華麗な美しい姿、男性射手の勇ましいカッコよさ、一度目にすると必ず虜になる。
緑のトンネルをくぐり、観衆の声援を受けながら走り抜け、馬上から矢を射る姿を見て感動しない人はいないはず。
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寒河江八幡宮流鏑馬保存会では、会員募集中だそうなので一度問い合わせてみてはいかがでしょう。
名称 | 寒河江八幡宮流鏑馬奉納 (さがえはちまんぐうやぶさめほうのう) |
開催時期 | 毎年9月15日、16日 |
開催時間 | 16:00~ |
規模感 | ☆☆中 |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
問合せTEL | 0237-86-6258/寒河江八幡宮 |
アクセス | 西寒河江駅から徒歩約5分 |
開催地 | 寒河江市八幡町5−70 寒河江八幡宮境内馬場 |