月岡神社 どんと祭:上山城に映る焚火と傘の幻想
山形ではよく「おさいとう」なんていったりする所も多いが、上山では全国的に耳にする「どんと焼き」と呼称する小正月の祭礼行事があった。
詳細情報
名称 | 月岡神社 どんと祭(つきおかじんじゃのどんとさい) |
開催時期 | 毎年1月14日 |
開催時間 | 18時点火~20時 |
規模感 | ☆小 |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
問合せTEL | 023-672-2636/月岡神社社務所 |
アクセス | かみのやま温泉駅から徒歩10分強 |
開催地 | 山形県上山市元城内3−23(月岡神社) |
アクセス
かみのやま温泉駅から歩いて行ける距離にはあるものの、ほとんどの人は車で行くだろうから月岡神社や上山城の西側にある「上山城第1広場 駐車場」を主に利用する。
混雑してるなぁと思っても出入りが激しいのでちょっと待ってればすぐに空くはず。
どんと焼きの呼称
おさいとう
全国的に「どんと焼き(どんど焼き)」と呼ばれるものの、県内内陸から最上地方まで広く「おさいとう(御斎燈、御柴灯、お祭灯)」と伝わっている。
一般的に(県内的に)はこれで伝わる。道祖神であるサイの神に灯(ど)が付いたという説が有力。
ヤハハエロ
「どんと焼き」は山形市や上山市、高畠町くらいまで呼ばれるが、川西町あたりから飯豊町まで「ヤハハエロ」と呼称されるのを確認している(CLIP山形調べ)。
笑い声が語源との説や、弥栄えろ(いやさかえろ)が訛った説があるが、はっきりわかっていない。
川西町ではティッシュを身体の悪い所に当てた後、焚火で燃やして「ヤハハエロ」と叫ぶという。
バラサンダ
その他、尾花沢ピンポイントで「バラサンダ」と呼称されるが、これの由来はまーったくわからない。
どんと焼きについて
上山市、山形市や最上、庄内の一部ピンポイントで「どんど焼き(どんと焼き)」などと呼ばれ「どんどん焼き」にもつながりそうだが、歴史的に無関係だた。どんど焼きの呼び名は全国的に使われいていて、歳徳神(としとくじん、とんどさん)を祭る慣わしが主体であった地域でそう呼ばれ、出雲方面の風習が発祥であろうと考えられている。
歳神様がやってくる
日本神話に登場する神道の神で、年神、大年神、正月様、歳徳神とも呼ばれる「穀物神」とされる。
神話に登場する姿は男の老人とされるが、元々民間信仰のため様々に伝わっている。
毎年正月に各家にやってくる来訪神で、正月の飾り物は元々歳神様をお迎えするためのもの、門松は歳神様をお迎えするための目印のようなもので、鏡餅は歳神様へのお供え物。
元旦になると高い山から降りて各家にやってきて、たくさんの幸せをもたらしてくれるので、お迎えしてお祝いするための風習や行事がある。
歳神様、帰る・・・
小正月の頃になると神社の境内で門松やしめ飾りなどを持ち寄って燃やす行事「どんと焼き」が行われる。
お正月にお迎えした歳神様は、その煙に乗って帰っていくとされ、一年の無病息災・家内安全に感謝してお礼参りするという、やっと本題の話になる。
月岡神社のどんと祭
月岡神社のどんと祭がはじまって50年弱、毎年1月14日に開催される。
門松やしめ飾りなどを焼納し、一年の無病息災、家内安全に感謝してお礼参りをする。祈願ではない。
しかし御神火として、あたると心身が清められ一年間無病息災・家内安全の加護を得るという言い伝えがある。
18時頃になると、子供たちが「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」を唱えて境内を廻り最期に松明の「忌火(いみび)」により点火され焚き上げる。
というが、間に合わなかった。。。腹減ってたから。。。
上山城
隣接して上山城があり、ライトアップされているので神社の境内に入るとすぐに目に入る。
2020年は全く雪が降っていないので、どんと焼きとワンセットのイメージがある「雪」がない。
この日は雨が降っていて、傘フェチの筆者にとってはそれはそれでいいのだけれど。
福豆
鳥居をくぐって賽銭箱みたいなものに焼納料を納めると先着400名に「家内安全祈願の福豆」をいただくことができる。
そんなに急がなくて大丈夫。
神社にお参り
焚火にあたった後に神社へお参りに行こう。
城と炎と傘
もう少し温まってから帰ろう。
角度によっては城が燃えているかのように見える。
ではまたー
最後に
どんと祭に関係のないもの(鏡餅、人形、ぬいぐるみ、仏具、遺品)は持ち込めないので、そういうものは「想い出整理便」にお願いしましょう。